2023年8月度例会 活動報告

2023年8月6日、キヤノンフォトクラブ東京INFINITYの8月度の例会が日本橋公会堂にて開催されました。
いつもと違って広々とした洋室を全部使用しているのは、今日が6月に行われた同じくキヤノンフォトクラブで山﨑友也先生が顧問をされている東京JAKさんとの第2回合同企画撮影会のフォトコンが行われるからです。

会場に入場したINFINITYのメンバーが見えないよう裏返しで提出した作品を役員の皆さんが集めます。

東京JAKさんがいらっしゃる前に、まずはINFINITYの例会が行われました。
柑本代表が笑顔で開会挨拶です。

役員からのお知らせとして、次年度の継続と退会の確認が9月にあること、次年度にやりたいことのアンケートについて説明がありました。
写真展の紹介は、以下の通りです。

キヤノンフォトクラブ神奈川Nice Shot10周年記念写真展 8月9日(水)〜9月19(火) キヤノン品川ギャラリー

キヤノンフォトクラブ東京第三 9月22日(金)〜9月28日(木) 富士フォトギャラリー

会員の紫竹さんが参加されている写真展、
中西敏貴写真講座7期生有志作品展『Photo蔵phy3〜写真を続ける理由〜』8月21日(月)〜8月27日(日) Gallery蔵(御茶ノ水)

紫竹さんには、会場のINFINITYメンバーから熱い声援が上がりました。

9月のファンイベントについては、中本さんから。交通の便が限られているところでの開催となるため、注意事項やしおりを各自確認して欲しいとのことです。

来年度に予定している写真展の今後のスケジュールについては、運営委員の齊藤さんから。笑顔で喝が入りました。

顧問の小澤先生からは、今日のフォトコンの副賞として、おやつの提供が発表されました。「1個しか入っていない」笑。

さあ、この後いよいよ東京JAKさんとINFINITY対決の火蓋が切って下されます。

赤いTシャツの山﨑友也先生の登場です。あわや、まさかの遅刻?と疑われて、広島弁で反論です笑。
いつもの大きな声は一体どこへ?開始から威圧作戦失敗か?笑。

フォトコン開始の前に、小澤先生よりEOS学園のお知らせ、
そして、山﨑先生からは、「駅すぱあと 乗り物フォトコンテスト」のお知らせです。
これは公共交通機関にフォトコンテストで、山﨑先生曰く「プリントは右下をちょっと折っておいてくれたら、最終まで残ります」とのこと笑。

長上場のフォトコンの司会は中本さんです。
小澤先生からの副賞を、東京JAKの皆さんにも紹介です。

そして、フォトコンスタートです。
全員で、1位から3位まで採点用紙に作品の番号を記入して、投票します。

今回のフォトコンのテーマは「戸越っぽい、明暗」です。
ただの明暗ではなく、戸越っぽい、です。一体どうすれば戸越らしくなるのか、皆さん随分悩んだようです。
第1回目の昨年度は、銀座で開催されテーマは「瞬間」でした。結果は1位と3位をINFINITYが取り、おまけになんと、山﨑先生が選ばれたユウヤ賞が小澤先生の作品というハプニングも。
メンバーが作品の並んだテーブルを囲んでいる間の、リベンジに燃える山﨑先生と小澤先生の姿です。
すでに表情が明暗?!

真剣に作品を見る山﨑先生と小澤先生。何度も廻ってじっくりご覧になっています。

みんな、黙々と続々と投票を、、、

小澤先生もついに投票です。

対する山﨑先生はといえば、この表情です。

熟考中にトイレも済ませて、粘ります、もとい、悩みます笑。


曰く、「見たらINFINITYってわかるな、レベルが低すぎる。負ける気がしない。」とのこと笑。

ベルが鳴って、最後の一人の山﨑先生が投票を終えて、

思わず会場のみんなから拍手が笑。


無事、全員が投票を終えて、山﨑先生と小澤先生から総評を頂きます。
山﨑先生「いろんな人のいろんな写真を見ているつもりなので、この人はJAKだと分かったと思う、なのでJAKだと思う人を選びました。」と笑いを取った後、「明暗がこんなに幅広く捉えられたのが興味深かった。純粋に明暗なのか、白黒なのかで悩みましたね。」そしてなんと「勝てる気がしませんでした」とポロリ?!

小澤先生「今回は選ぶのを迷いませんでした。明暗であるべきかどうか、戸越銀座であるかどうか、ちゃんと強いテーマが2つあったことでこの2つで選べるのが、そう多くなかった。その上で良い写真かどうか。選んだのは4枚だけで、その中で1位から3位と順位をつけた。」

山﨑先生「INFINITYの人は、単純に視覚的に両方写っていればいいと思ったんじゃないかな。考え方の違いを今回、感じた。戸越っぽければいいと思っていて、場所を選ぶ以上、そこらしさの中でテーマを追求すればいい。」

総評の後は、事前に提出しておいたデータをスライドで見ていただいて、両先生から一人ずつ講評を頂きます。まずは、名前なしでバッサリ。それから本人の言い訳タイムです笑。
一番最初のスライドへの両先生の講評をどうぞ。こんな感じで進行予定。


小澤先生「戸越らしさはあるが、明暗の表現がどうか。良い写真ではあるがテーマとしてどうか。左右の人間の対比だとしたら、かなりシュールでは。」
山﨑先生「関係性じゃないかと思う。写っている人達の置かれている環境が明暗じゃないかな。個人的には良いなと思った。」
ここでご本人に手を挙げて頂くのですが、、、
挙がったのは、山﨑先生の手!
山﨑先生「わしは、この写真、絶賛していい写真じゃと思ってるんじゃが」
これには小澤先生も、「シュールと言ってすみませんでした。」笑。

集計作業をされていた代表のお二人も講評に戻って。

この後の両先生からのありがたい講評はこんな感じでした。
・加工をする場合は、後からの加工ではなく、撮る時の工夫で近づけて欲しい。
(その時間にしか撮れない光は決まっている。)
・夕方感を出したければ夕方撮る。WBで動かすのはせいぜい曇天、、、。
・明と暗の入り方。2つの世界がきちんと存在した上での主役と脇役の意味のある入り方の違いが必要。
・たとえ明暗が入っていて、戸越の文字が入っていても、表現として短絡すぎてはダメ。
・バランス、人物の入り方とその意味合いをもっと考える。
・後から見たら写っていた、後付けの写真ではなく、撮りたい被写体の一番良い瞬間の為に追っていくようじゃないとダメ。
・撮りたいもの、光の入り方、構図、撮る位置をしっかり考える。
・光や影、待つということも大切。
・明と暗の境目を撮影場所に選ぶのも答えの一つ。
・主役の人物にピントを合わせること。その為に撮り方を工夫する。
・太陽が高い時間で撮っているからシルエットにこの人達らしさが出ていない。もっと日が傾いて影が長くなる時まで待つべき。
・表現としてテーマがある時にはテーマが目立つように撮る。対比が目立つよう、伝わるように。
・被写体の明暗差まで突き詰めて撮る。
・色の対比を明暗と捉えるのは、今回のテーマとしては分かりにくい。
・影を主役にするなら、日の高さを考えて時間を選ぶ。主役ではないなら、入れない。
・文字を入れることにもっと慎重になる。文字は分かりやすいが故に頼りすぎてはいけない。文字のないところで表現する。
・人物の顔まわりはなるべくシンプルにさせる。
・インパクトがあり過ぎる被写体は、テーマの主役ではない場合、毒にもなり得る。


山﨑先生「 WBを日陰にして夕焼け感を出しているが、フェンス越しに撮らざるを得なかったとしたら、フエンスを入れる意味がないとダメじゃないか。縦の線を真ん中にしてシンメトリとか?」
小澤先生「影の部分が多いから良いのかな」
と、ここで、「これ、僕です。」と小澤先生の告白が!

今度は山﨑先生が「良い作品です。」と一言。笑。

講評続きます。
・写真は引き算。省いていかないと何が撮りたかったのか分からなくなる。欲張らない。
・その場所で撮ったというIdentityをどう入れるか。作者らしさをどう入れるのか考える。
・被写体の関係性を出していってこそ、明暗が表現できる。
・明と暗を白っぽい被写体と黒っぽい背景だけで表現するのはお粗末。
・写り込みはテーマに合うのか考えて待つ。
・説明ではなく、感じさせること。作品の見え方には多様性があって良い。

山﨑先生、小澤先生、3時間半にもわたる講評、お疲れ様でございました。
両先生が大切にされている基本はやはり同じですね。明暗の意味、視覚的な明暗ではなく、対比に現れるもの。
それを両先生の個性的で様々な着眼点から丁寧に講評をして頂ける貴重な機会でした。ありがとうございました。


いよいよ今回のフォトコン対決の結果です!!


第一席 紫竹理枝子さん(東京INFINITY)


第二席 横江正行さん(東京JAK)


第三席 写真左から、大野泰さん(東京INFINITY)、渡邊善一さん(東京INFINITY)、宮川義和さん(東京JAK)


山﨑友也賞 紫竹理枝子さん(東京INFINITY)


小澤太一賞 森幸子さん(東京INFINITY)

おめでとうございます!!!

え〜、そして、気になる先生対決の結果は、、、



前回、小澤先生に負けた山﨑先生、ドキドキで結果待ちです。

結果発表!

なんと!なんと!!え〜〜〜〜〜!!!まさかの小澤先生の惨敗???

小澤先生〜〜〜〜〜涙

喜ぶ山﨑先生笑。

山﨑先生、勝ち誇ります笑笑。

勝ち誇り続けます笑。

まだまだ足りないご様子〜笑。

今回から出来た団体戦の結果です。
え〜〜〜!こっちも〜???

昨年のリベンジを常に忘れず切磋琢磨されてきた山﨑先生と東京JAKの皆さんの成果ですね。凄いです。おめでとうございます。
(個人的にみんなの足を引っ張ってしまって、反省しきりの筆者です。ごめんなさい。)


「ゼロというのは衝撃の結果すぎて、落ち込んでます。結果が何より大事なので、僕の力が足りないのか、皆さんの目が足りないのか、僕の不徳の致すところ。精進します。」


「明らかに僕らが見る目と皆さんが見る目の違いを理解して埋めるよう、見る目を養う。せっかく太一に教わっているなら、太一イズムをもっと吸収して出していくしかない。」山﨑先生、素敵なことを教えてくださいました。って、この後しっかりグサッと笑。「もっとも0点だから。」

今回のフォトコンの景品、プリント用紙贈呈です。


第一席 紫竹理枝子さん(東京INFINITY)


第二席 横江正行さん(東京JAK)


第三席の皆さんはじゃんけんで。

写真左から、大野泰さん(東京INFINITY)、渡邊善一さん(東京INFINITY)、宮川義和さん(東京JAK)

小澤太一賞の森幸子さん(東京INFINITY)には、お約束の、、、1個残っていたおやつ笑。

小澤先生に評価して頂けるなら、どんなお菓子も輝いて見えます!良いなあ!!笑。

講評後に山﨑先生が仰っていた言葉、「わしが考えるところは、見た目もそうだがその奥にあるものを写せたらいいな、ということ」に、小澤先生が「写真を通す生き方として素敵だと思う。」と答えていらしたのが心に残りました。写真は感性。これからも心して精進していきたいと思います。

最後に全員で集合写真を。

山﨑先生、どうかまたよろしくお願いします。今度は私達がこの悔しさを忘れず、頑張った成果をご覧いただきたいです!

おまけ♪
この後の懇親会で伺った貴重な一言(一言以上ですが^^;)
山﨑先生「軸として太一であったり、わしであったりして良いと思うけど、その人のところばっかり行ってても良くないのかな、というのはちょっと思ってきたね。(略)浮気をしても、最終的にはこの人が良いかなと思えば。だから浮気をしても良いんじゃよ、本気が、太一があれば、わしがあれば。本気だったら代わってもいい。それは自分がどういう写真を撮りたいか、どういう写真の方向性に行きたいか、というところを目指せばいいだけで、最初に先生ありきじゃない。」
山﨑先生、小澤先生、最後までありがとうございました。

ブログ担当
撮影:紫竹さん
文章:松村